源泉所得税を払ったら「預り金」。間違いやすい勘定科目

間違えやすい勘定科目に、源泉所得税があります。
預り金としましょう。

 

源泉所得税は、預り金

源泉所得税は、給料や報酬などを払ったときに会社が預かるものです。
たとえば、10万円払って、1万円預かります。
(金額は説明のため、ざっくりと)

このときに、

報酬 10万円 預金9万円

預り金 1万円
という処理になるのです。

預り金は、負債として、B/S(貸借対照表)に載ります。

源泉所得税を払ったら「預り金」

この源泉所得税を払ったら、預かったものを払うだけですので、前述の「預り金」を使います。

預り金 1万円 預金 1万円

という処理です。

税金なので、つい租税公課としがちですが、経費ではありません。

法人の経理で、租税公課となるのは、
・固定資産税、償却資産税
・自動車税
・印紙
・税込経理の場合の消費税
などです。

もし、源泉所得税を租税公課としてしまうと、預り金1万円がそのまま残ってしまいます。

間違えていた場合

過去の処理で間違えていた場合、金額にもよりますが、修正してしまいましょう。
預り金 1万円 租税公課 1万円

とすれば、預り金が0になります。

貸借対照表の右側にある預り金。
この金額に気をつけましょう。

決算のときに残っているのは、決算後に払う源泉所得税のみです。
毎月払っているなら、翌月10日に払う分。
年に2回払っているなら、その次のタイミングに払う分のみです。

この預り金、税理士事務所でも苦戦するもの。
私もこの業界に入ったときに苦戦しました。

「預り金が合わせられれば一人前」と言われ。

私も思いました。
「預り金ってなんだ?」と。

わかりにくいし、理解しがたいのですが、源泉所得税はそもそもどうやって生まれているかを考えてみましょう。
いったん預かっているわけですので。